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武家の女性 (岩波文庫 青 162-1)
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
戦争はどちら側でも
(2010-03-26)
戦争はどちら側でも悲惨である。
家族に対する手紙は、胸をうち、先に読み進めないものもある。
自衛隊が、直接戦闘ではないといえ、海外に進出することに危惧もする。
なによりも、命を失うため起こっている戦争に関与するのだから。
戦後、すぐに発行されたときには、軍国主義を鼓舞するような内奥のものは掲載されていないという。
最初の編集時には、時代的に仕方がないかもしれない。
今、軍国主義の危なさを知るためには、
むしろできるかぎり実態のすべてを記録として公開してもらった方がいいかもしれない。
時代を超えてきこえてくる同年代だった学生の声。
(2010-02-27)
太平洋戦争で亡くなった学生たちの手記。
一つ一つの言葉が重い。
死について、日本について、戦争について。
彼らがあれほど生きたいと願った未来を私たちは生きている。
平和がいかに大事かが理屈ぬきでわかる。だが中国のウィグル族はいまでも悲惨な生活をしている
(2010-01-14)
死と向き合う人間の姿は感動を呼ぶ。本書は、先の戦争に巻き込まれた若人の「魂の叫び」の記録である。
戦後60有余年が過ぎた。だが、昨年の7月、中国新疆ウィグル自治区の首都ウルムチで起こった暴動も悲惨である。
中国政府の公式発表では、197名が死んだことになっている。だが実際は千人ぐらいのウィグル族が殺されたらしい。
私が世話をしている、日本にいるウィグル族留学生は、その日から故郷との連絡を絶たれた。手紙、電話、インターネットのすべてが不通である。中国の両親からの仕送りも中国政府により止められている。
ウィグル族居住地では、原爆実験が行われて、多くのウィグルの人々が白血病などの原爆症に苦しんでいる。若くて美人のウィグル族はさらわれ、蛸部屋で強制労働。漢族男性と結婚するのが地獄から出る唯一の方法である。混血が進めばウィグル族は消滅するのだ。中国の民族絶滅作戦が進行している。
Googleが中国から撤退を検討している。政府が放ったハッカーたちに攻撃されているからだという。
鳩山政権は、このような厳しい国際情勢を理解しようとせず、普天間基地の海外移設を検討しようとしている。
中国は共産党独裁のブラックボックスみたいな国だ。北朝鮮と手を組んで日本に攻め込んで来るかも知れないのだ。
そうなれば、本書に書かれている、全国民が死と対峙する事態にもなろう。悲惨な世の中になる。
本書を読んで、日米同盟の重要性を再認識するのも、世界平和に向けての一里塚になるのではないか。
学徒兵達の英霊に黙祷 !
(2009-01-05)
今とは別の意味で過酷な時代に、将来の日本を背負うべく勉学に励みながらも、志し半ばで国のために尊い命を落とされた学徒兵の方々の手記です。
まず銃創、爆死、病死、訓練中の事故死、さらには特攻隊となって散華された方など、単純な想像では届かない多くの学徒兵士の死の実態を知りました。そんな極限状態の中、学問に取り組む者の立場から、彼らは真剣に国家や家族を憂い、戦争の酷さを嘆き、狂気と爆風の嵐に翻弄されながらも、アイデンティティを維持しようと手記を遺して死んでいきました。本書に掲載されている手記は皆高等教育を受けた教養豊かな方によるものばかりです。英霊を顧みれば些末な事ですが旧制帝国大学生のごく一部の手記には"赤化"の痕跡があります。それはさておき、死を直視した彼らの手記には教養を滲ませる珠玉の銘文もあれば、悲壮感に満ちた文章もあります。さらに彼らが今まで生かされてきた事、育った家庭への感謝の気持ちを家族などにしたためたものが数多く見られます。今の時代でもかなりの仕事をこなし得る優秀な頭脳が過酷な環境下で無惨に失われた事は涙なしでは読めません。大きな文字のワイド版岩波文庫は読書環境をさらに良くしてくれます。
知の喪失 "Devote yourself to Science."
(2008-11-14)
わだつみ平和文庫が甲州市(旧塩山市)に危篤中の中村克郎氏に代わり長女の中村はるね医師により開館された。10万冊以上におよぶ書籍から約3万冊が展示されている。
克郎氏は下記徳郎氏の弟である。
中村徳郎
昭和19年6月20日午前8時
父上母上様。弟へ。
門司市大里御幸町 辰美旅館 徳郎
何もかも突然で、しかも一切がほんの些細な運命の皮肉からこういうことになりました。しかし別に驚いておりません。克郎(弟)に一時間なりとも会うことが出来たのはせめてもでした。実際は既にその前日にいなくなっているはずでした。そうしたら誰にも会えなかったのです。
中略
最も伴侶にしたかった本を手元に持っていなかったのは残念ですが致し方ありません。それでも幾冊かを携えてきました。
中略
今の自分は心中必ずしも落ち着きを得ません。一切が納得が行かず肯定が出来ないからです。いやしくも一個の、しかもある人格をもった「人間」が、その意思も意志も行為も一切が無視されて、尊重されることなく、ある一個のわけもかわらない他人のちょっとした脳細胞の気まぐれな働きの函数となって左右されることほど無意味なことがあるでしょうか。自分はどんな所へ行っても将棋の駒のようにはなりたくないと思います。
ともかく早く教室へ還って本来の使命に邁進したい念切なるものがあります。こうやっていると、じりじりと刻みに奪われてゆく青春を限りなく惜しい気がしてなりません。自分がこれからしようとしていた仕事は、日本人の中にはもちろんやろうという者が一人もいないと言ってよいくらいの仕事なのです。しかも条件に恵まれている点において世界中にもうざらにないくらいじゃないかと思っています。自分はもちろん日本の国威を輝かすのが目的でやるのではありませんけれども、しかしその結果として、戦いに勝って島を占領したり、都市を占領したりするよりもどれほど眞に国威を輝かすことになるか計りしれないものがあることを信じています。
自分をこう進ましめたのは、いうまでもなく辻村先生の存在が与って力ありますが、モリス氏の存在を除くことが出来ません。氏は自分に、真に人間たるものが、人類たるものが何を為すべきかということを教えてくれました。また学問たるものの何者たるかを教えてくれたような気がします。私はある夜、西蔵(チベット)の壁画を掛けた一室で、西蔵の銀の匙で紅茶をかきまわしながら、氏が私に語った"Devote yourself to Science."という言葉を忘れることが出来ません。
おすすめ度:
戦争はどちら側でも
戦争はどちら側でも悲惨である。
家族に対する手紙は、胸をうち、先に読み進めないものもある。
自衛隊が、直接戦闘ではないといえ、海外に進出することに危惧もする。
なによりも、命を失うため起こっている戦争に関与するのだから。
戦後、すぐに発行されたときには、軍国主義を鼓舞するような内奥のものは掲載されていないという。
最初の編集時には、時代的に仕方がないかもしれない。
今、軍国主義の危なさを知るためには、
むしろできるかぎり実態のすべてを記録として公開してもらった方がいいかもしれない。
時代を超えてきこえてくる同年代だった学生の声。
太平洋戦争で亡くなった学生たちの手記。
一つ一つの言葉が重い。
死について、日本について、戦争について。
彼らがあれほど生きたいと願った未来を私たちは生きている。
平和がいかに大事かが理屈ぬきでわかる。だが中国のウィグル族はいまでも悲惨な生活をしている
死と向き合う人間の姿は感動を呼ぶ。本書は、先の戦争に巻き込まれた若人の「魂の叫び」の記録である。
戦後60有余年が過ぎた。だが、昨年の7月、中国新疆ウィグル自治区の首都ウルムチで起こった暴動も悲惨である。
中国政府の公式発表では、197名が死んだことになっている。だが実際は千人ぐらいのウィグル族が殺されたらしい。
私が世話をしている、日本にいるウィグル族留学生は、その日から故郷との連絡を絶たれた。手紙、電話、インターネットのすべてが不通である。中国の両親からの仕送りも中国政府により止められている。
ウィグル族居住地では、原爆実験が行われて、多くのウィグルの人々が白血病などの原爆症に苦しんでいる。若くて美人のウィグル族はさらわれ、蛸部屋で強制労働。漢族男性と結婚するのが地獄から出る唯一の方法である。混血が進めばウィグル族は消滅するのだ。中国の民族絶滅作戦が進行している。
Googleが中国から撤退を検討している。政府が放ったハッカーたちに攻撃されているからだという。
鳩山政権は、このような厳しい国際情勢を理解しようとせず、普天間基地の海外移設を検討しようとしている。
中国は共産党独裁のブラックボックスみたいな国だ。北朝鮮と手を組んで日本に攻め込んで来るかも知れないのだ。
そうなれば、本書に書かれている、全国民が死と対峙する事態にもなろう。悲惨な世の中になる。
本書を読んで、日米同盟の重要性を再認識するのも、世界平和に向けての一里塚になるのではないか。
学徒兵達の英霊に黙祷 !
今とは別の意味で過酷な時代に、将来の日本を背負うべく勉学に励みながらも、志し半ばで国のために尊い命を落とされた学徒兵の方々の手記です。
まず銃創、爆死、病死、訓練中の事故死、さらには特攻隊となって散華された方など、単純な想像では届かない多くの学徒兵士の死の実態を知りました。そんな極限状態の中、学問に取り組む者の立場から、彼らは真剣に国家や家族を憂い、戦争の酷さを嘆き、狂気と爆風の嵐に翻弄されながらも、アイデンティティを維持しようと手記を遺して死んでいきました。本書に掲載されている手記は皆高等教育を受けた教養豊かな方によるものばかりです。英霊を顧みれば些末な事ですが旧制帝国大学生のごく一部の手記には"赤化"の痕跡があります。それはさておき、死を直視した彼らの手記には教養を滲ませる珠玉の銘文もあれば、悲壮感に満ちた文章もあります。さらに彼らが今まで生かされてきた事、育った家庭への感謝の気持ちを家族などにしたためたものが数多く見られます。今の時代でもかなりの仕事をこなし得る優秀な頭脳が過酷な環境下で無惨に失われた事は涙なしでは読めません。大きな文字のワイド版岩波文庫は読書環境をさらに良くしてくれます。
知の喪失 "Devote yourself to Science."
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克郎氏は下記徳郎氏の弟である。
中村徳郎
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何もかも突然で、しかも一切がほんの些細な運命の皮肉からこういうことになりました。しかし別に驚いておりません。克郎(弟)に一時間なりとも会うことが出来たのはせめてもでした。実際は既にその前日にいなくなっているはずでした。そうしたら誰にも会えなかったのです。
中略
最も伴侶にしたかった本を手元に持っていなかったのは残念ですが致し方ありません。それでも幾冊かを携えてきました。
中略
今の自分は心中必ずしも落ち着きを得ません。一切が納得が行かず肯定が出来ないからです。いやしくも一個の、しかもある人格をもった「人間」が、その意思も意志も行為も一切が無視されて、尊重されることなく、ある一個のわけもかわらない他人のちょっとした脳細胞の気まぐれな働きの函数となって左右されることほど無意味なことがあるでしょうか。自分はどんな所へ行っても将棋の駒のようにはなりたくないと思います。
ともかく早く教室へ還って本来の使命に邁進したい念切なるものがあります。こうやっていると、じりじりと刻みに奪われてゆく青春を限りなく惜しい気がしてなりません。自分がこれからしようとしていた仕事は、日本人の中にはもちろんやろうという者が一人もいないと言ってよいくらいの仕事なのです。しかも条件に恵まれている点において世界中にもうざらにないくらいじゃないかと思っています。自分はもちろん日本の国威を輝かすのが目的でやるのではありませんけれども、しかしその結果として、戦いに勝って島を占領したり、都市を占領したりするよりもどれほど眞に国威を輝かすことになるか計りしれないものがあることを信じています。
自分をこう進ましめたのは、いうまでもなく辻村先生の存在が与って力ありますが、モリス氏の存在を除くことが出来ません。氏は自分に、真に人間たるものが、人類たるものが何を為すべきかということを教えてくれました。また学問たるものの何者たるかを教えてくれたような気がします。私はある夜、西蔵(チベット)の壁画を掛けた一室で、西蔵の銀の匙で紅茶をかきまわしながら、氏が私に語った"Devote yourself to Science."という言葉を忘れることが出来ません。


